予感はしていた。


だけど実際目の当たりにしてみると、ガツンと、頭を何か固いもので思い切り殴られた気分だ。




学校中から注がれる好奇の視線に耐えながらなんとか教室に行くと、私の机の上にゴミがぶちまけられていた。


かわりに、いつもゴミで満杯の教室のゴミ箱が空になっている。



うーん、どうやら、私の机を誰かがゴミ捨て場と勘違いしてしまったようだ!って、そんなわけないバカか。





クラスのみんながじっと私の様子を窺っているのが分かる。



戸惑っている子、興味津々、といった子、クスクス笑ってる奴…。




ふ、とみのりと目があった。



フイッと慌てたように逸らされる。




みのり…






「…一花ちゃん」




ゆっくり、私のものとに歩いてきたのは妃芽ちゃんだった。




「…玲の隣に住んでたんだね。そこまでして玲の傍にいたいなんて…ストーカーって犯罪なんだよ?」


「…は?いや…」



何言ってるの?
もしかして妃芽ちゃん、私が意図的に天王子の隣に引っ越したとでも思ってるの?



「違うよ、家が隣だったのはほんとに偶然で…」



「隠してたなんて酷い。見損なった」




そして私から視線を逸らすと席に着く。




見損なった、って…



私、そんなに悪者?