体があつい。
うまく息が吸えない。
妃芽ちゃんの隣に並んだ。
5周目―――
「女子1位!ゴール!」
先生が相変わらず面倒くさそうに言う。
せっかくの1位なんだからもっと褒め称えてほしいのものだ。
ていうか私が1位って…マジか。
そのすぐ後に、妃芽ちゃんもゴールした。
苦しそうに膝に手をついている。
…私、妃芽ちゃんに勝ったんだ…
「ちょっとぉ!?何事!?アンタほんとに一花!?」
血相をかえたみのりが飛びついてきた。
「ちょっ…今やばいから…離れて…」
息絶え絶えにそう言うがどうやら聞こえていない模様。
「はじめはやる気なさそ~だったのに途中からごぼう抜きし始めた時は目を疑ったよ!?熱でもあるわけ!?」
「あの、とりあえず水…」
額に伸びてくるみのりを手を避けた、その時だった。
「妃芽っ…!」
私の前を天王子が駆け抜けた。



