「…えぇ?」



我ながら間抜けな声が出た。まさかそういう風に解釈されるなんて。



「違うよ妃芽ちゃん。私がああ言ったのは、純粋に妃芽ちゃんのことが心配だったからで…」


「じゃぁ応援してくれる?」




妃芽ちゃんの瞳は、一ミリもぶれることなく、真っすぐ私を捉えてる。




「私と玲のこと、応援してくれる…?」




不安の色で妃芽ちゃんの茶色い瞳が揺れている。


ぎゅっと唇をかんで私の答えを待っている。




…考えるまでもない。




「うん、もちろん。応援する!」



はっきりそう言うと、妃芽ちゃんは安心したように頬を緩めた。



「よかったぁ…ありがとう、一花ちゃん」


「そんな…」



いやいや、と首を振りながら、「何だろう」と思った。




今一瞬、モヤッとしたような…しないような。




でもその答えもすぐに見つけた。




きっと、あの性格極悪天王子と天使の妃芽ちゃんがあまりに釣り合わないからだ。うん、きっとそう。





でも応援って、一体具体的には、何をすればいいんだろう…?