愛されプリンス½





…この男。


とんでもないナルシスト発言。
世界中の女は自分に興味あって当然って思ってる。



だけどのそのときの天王子の瞳が、少し自信なさげに揺れているような…気がして。



不覚にも一瞬、言い返すのが遅れてしまった。




「…だって性格悪いもん」




それだけ言い返すと、天王子の眉間にギュッと皺が寄って。



それからフッと息を吐いて、次の瞬間にはいつもの、涼し気なムカつく笑みを浮かべてた。



「バカかお前。俺くらいいい男になれば性格なんて悪くても許されんだよ」


「バカはそっちでしょ?顔なんて慣れちゃえばすぐ飽きるんだからね!」


「わかってねーなぁ」



クイッと顎を持ち上げられる。


強制的に合わさった視線。



「俺から逃げきってからそう言えよ」


「…はい?」


「決めた」



天王子が私の顎から手を離す。


そして立ち上がると、私を偉そうに見下ろした。




「オトしてやるよ、お前のこと」