「んー、授業はやく終わってラッキー♪ね、自販機寄ってってもいい?」



「いいよー」




隣でそうご機嫌に言うみのりに頷いた。






3時間目は音楽の授業だったのだが、先生が出張に行かなければいけないらしく少し早めに終わった。



二階の音楽室から、一階にある自販機に向かうため階段を下りグラウンド沿いの廊下を歩く。





グラウンドでは体育の授業でサッカーをしているらしかった。



男子がゲームをするコートに群がる女子たち。飛び交う黄色い歓声。

単なる体育の授業とは思えないほどの熱量。





…もしかして。






「うそっ!?プリンスのクラスじゃん!ラッキー!」




明るい声をあげたみのりが、開け放された窓に近づいた。