でも、あの酷い雷の中、安心して熟睡できたのはたぶん天王子のおかげ。 “いちいち雷なんかにビビんじゃねーよ” “俺がずっと傍にいてやるから” 天王子のくせに 昨日のあいつはちょっと…優しかった。 「…ありがと」 書きなぐられた付箋に向かって呟く。 悔しいけど、はじめて思った。 天王子がいてよかったって。