なんという傲慢で乱暴な。
そもそもこんなことになってるのは、全てコイツのせいなのに。
だけど
「…わかった。そうする」
天王子の自信に満ち溢れた茶色い瞳を見ていると、なぜかそれでいいような、そんな気がしてくる。
どうせ私には何もできない。
だから全部コイツに任せよう。
「…上等」
クッと天王子が笑って、再びゆっくりと私に顔を寄せる。
唇と唇が触れ合う、1秒前のその距離で。
薄目をあけた天王子から放たれる色気が半端ない。
な、なんなのコイツ。ほんとに同じ高校生!?
……酔ってしまいそう。
「じゃ、次はベッドね~」
気付いたらシャッターの音が止んでいて、のんびりとしたリュウさんの声でハッと我に返った。
ていうか。
ていうかていうかていうか。
今、私の耳に問題がなければものすっごい問題発言が聞こえたような気がするんだけど。
いや、さすがに気のせいだよね?
キスだって十分なのに、まさかそんな、そんなことあるわけが
「おい何してんだよ、行くぞ」
天王子が顎でしめした先を見ると、そこには紛れもない、
「い、行くぞってどこに…」
「ベッド」
何しに!?



