「ちょっ…」
慌てて離れようとした私を、天王子が背中にまわした腕に力をこめて抑え込む。
「大人しくしとけ」
そして耳元で囁いてきた。
「なっ…」
「前から散々言われてたんだよ、リュウさんに。
そろそろ女子との絡みも撮らせろってさ」
…そういうことか。
やっと分かった。
女アレルギーだけど、唯一私にだけは触れられるから連れてきたんだ。
こうして撮影するために。
つまりは、天王子に利用されたってわけ。
「やだよっ写真なんてっ…」
雑誌になんか載っちゃったらどんな目にあうか…!
どうにか脱出しようと試みたけど、天王子の腕はビクともしない。
「安心しろって。リュウさんも言ってただろ?顔は写さないって。
後姿とかがちょっと載るだけだから」
「でも…!」
「あーもうゴチャゴチャうるせぇなぁ。
逃げたいなら逃げ出せば?明日の朝、学校の連絡版に例の写真が貼られるハメになるけどな」
抱きしめられているから顔は見えないけど、きっとそう言う天王子は、意地悪くほそく笑んでいるに違いない。
ほんっと、性格悪い奴…!!



