「よしっ、じゃぁ始めようか」
リュウさんが改めてカメラを構えなおす。
どうやらこれから撮影が始まるようだ。
私はお邪魔だよね…
身を引こうとしたら、
「どこ行くの?村田さん」
天王子にグイッと腕をつかまれ引き寄せられた。
優しい口調とは裏腹に強い力だ。
「え?どこって、邪魔でしょ?私」
「何言ってるの?村田さんも一緒に撮影するんだよ?」
は!?
ニコニコ笑顔のままの天王子。
ちょっと待って。何を言っているんだこの猫かぶりプリンスは。
まじまじと天王子の隙のない笑顔を見つめていると
「安心して?顔は写らないようにするからさ」
リュウさんがさっき私に言ったことをもう一度言ってきた。
「あ、あの…それってどういう…」
振り向く前に、突然私を抱き寄せる天王子。
え、とわけが分からないまま、なされるがまま天王子の胸に顔を埋める私。
ギュッと背中に天王子の手がまわって。
パシャパシャッと背後でシャッターを切る音。
…なに!?これ!?



