「テキトーじゃねぇよ。これから撮影なのはほんとだし」
「私を家まで送ってくっていうのは?」
「それは嘘」
天王子は意地悪く笑って、私の額をビシッと弾いた。
「痛っ…!」
「お前はこれから仕事だ」
「は?」
「いいから黙ってついてこい」
天王子が私の手をつかんだまま歩き出す。
とても振りほどけない。
強引で、傲慢な強い力。
天王子は結局私に行先は継げないまま、まだ授業中の学校を出た。
――――…
着いた先はオシャレで可愛らしい洋館風の家。
「…何ここ?」
「入れば分かる」
偉そうにそう言って繋いだ手を引っ張る天王子。
キィ、とドアを開けると
「玲さんっ!お疲れ様っス!」
入り口近くにいた大学生くらいの男の人が、すぐに気づいてペコッと天王子に頭を下げた。
続いて、「きゃ〜っ、玲じゃん!!」
中にいた何人かの女の人が歓声をあげる。
な、なに!?みんなオシャレで、そしてとてつもなく綺麗な人ばかり…!!
しかもこの中、普通の家じゃない。
たくさんの見たこともない器材と、たくさんのカメラ。
パシャッとシャッターを切る音が響く。
部屋の奥では、白い壁紙のようなものの前で、恐ろしくスタイルの良い女の人がかっこよくポーズを決めていた。
…ここってもしかして。



