「まだ逝かないでくれよ…茜がしたい事まだたくさんあるだろ!」
病院の一室でベッドに横たわる少女_花園 茜にすがりつくように少年は泣いている。
「確かにね正和の入学式とか見たかったし生徒会も一緒にしたかったな。でも私はあなたに結婚というプレゼントをもらってるから贅沢は言えないよ。」
茜はそっと微笑んだ。だが正和は今から起きるであろうことを考えるとその微笑みさえ痛々しく感じる。
「正和、私ちょっと眠たくなってきちゃっただからもう寝るね。最後にさ私はあなたと過ごしたこの半年、本当に幸せだった。だから正和にも幸せになってほしいの、なので一度だけだよ?一度だけ不倫を許します。私よりも良い相手を見つけて正和も…幸せになっ…てね。」
言いながら茜は永い眠りについた。「最後ってなんなんだよ!まだ俺と一緒にいてくれるって言ってたじゃねぇかよ!」