ちょっとイジワルをしちゃったかな?

少しの間、快斗は黙って、私の名前を呼んだ。

キスされるってわかってるし、今顔が真っ赤だし
顔は上げないまま、返事をする。


「しずく」
「なに?」
「顔上げて」
「やだ」
「なんで?」
「恥ずかしいから」
「…かわいい」
「なっ…」
「大丈夫だから、顔上げて?」


あまりにも優しい口調に、まんまと騙された私は
顔を上げた。

やっぱりキスをされて。