特別な君

ランララランランラーンララン
放課のチャイムがなり、雪が降り積もった学校の昇降口で雪合戦がはじまった。日菜子を含む私の友達数人と、海の友達数人が仲良く混ざり合って、サラサラというよりは重みがあってしっとりとした雪を大きく固めて盛大に投げ合ったりした。降り積もったばかりで、まだなんの汚れもないその雪は、当時の私たちの心の中を表すのにきっとぴったりだった。真っ白な雪は、黒いコンクリートを包み込み、しばらくしたら沈んでしまいそうな太陽の光に照らされてキラキラ輝いている。この時間がずーっと続けばいいのになぁそんなことを考えている私をよそに、雪はあたりまえだがすぐ溶けてしまった。少し寂しさが残るがこれは私のなかで本当にキラキラした記憶としていまでも頭の中に残っている。