「終わったぁぁぁぁ。疲れたな」

「ほーんと入学式当日にテストなんてやるかよ」

「麻美怒るならもっと怒った顔してよ。」

「え?」

「にやけてるよ顔。」

「ふぇっ!?」

麻美はこういうところは乙女だなぁ。

今の現状はこうだ。私は早乙女で麻美は佐々木

苗字順で座る席だから麻美と私は後ろと前の関係

なのでテストが終わった瞬間後ろを向いて麻美に

愚痴り出したってこと。でも麻美も同感って顔

してるのになんでスマホ見てにやけてるんだろ

スマホになんか書いてあるのかな?

「麻美!何見てんのよさっきから…え?」

「みっ見た!?」

「見ちゃった」

私が見たのは彼氏と絶賛イチャイチャ満載のトーク

画面。麻美いつのまにリア充になったの…

「言おうとは思ってたけどなかなか言えなくてね」

「ってことは?」

「彼氏。前に友達に誘われた合コンで出会ったの」

「嘘…」

彼氏できた?え?麻美この間まで彼氏ほしいって

言ってなかった?できるの早いよ!早すぎ!

「良いなぁ〜彼氏か」

「ほら!ゆずもそのうちできるよ!」

「そうだと良いけど…」

「彼氏ほしいよぉぉ泣」

麻美まで彼氏できたら私やってけないよこの先

「はいはい。じゃあさ市川さんたちが今日合コンするらしいよ。ゆずも入れてもらいなよ」

「えっ!?ほんと!」

「うん市川さーん」

市川さんっていうのは市川愛ちゃん。入学式の日に

仲良くなったばっかりの子でものすごくかわいい

くりっとした大きい目に肌は白いし癒し系の

女の子だ。

「ん?なぁーに?」

「愛ちゃん今日合コンする予定なんだよね?」

「うん!でも人数不足で困ってるの…」

「じゃあゆずはどう?」

「いいの!?ゆずちゃん」

「うん私でよければ…」

「大賛成だよーありがとう」

「こちらこそありがとう」

かわいい。こんな目で見られたら百発百中

他の男の子達もみんな愛ちゃんの虜になるよ!

必ずね!

「ゆず、どうせなら可愛い格好していかない?」

「え?」

「メイクしちゃおっか?」

「えぇぇぇぇぇぇぇ!」

強制的にトイレに連れていかれてしまい

メイクをさせられた。さすが麻美いつも

メイクポーチなんて持ってるんだ…私なんてお菓子

ばっかり持ってるのにやっぱ女の子はこういうの

持つの普通なんだよね…

「やっぱりゆずはメイクした方がもっと可愛くなるね。」

「メイクってほぼ詐欺だもんね」

「はい完成!」

鏡を見れば自分じゃない顔の子立っていた

え、こんな変わる!?むしろ詐欺だよねこんなの

「メイクってすごいんだねぇ」

「元が良い子だけだよね可愛くなれるの」

「私元が良くないのにこんな変わるよ」

「はい無自覚ー」

麻美の言ってることは若干わからなかったけど

メイクってすごい。私も買ってみようかな…

そしたら大河に可愛いって言ってもらえるかも