「じゃあね!今日の帰りね!」

そう言って手を振るのに見向きもしないで

行っちゃった…

「じゃあねぐらい言ってよ」

まぁこんなの私は慣れっこなんだけど

「おっはよー!」

「うわっ!?」

後ろから思いっきり抱きしめられたかと

思えば思いっきりおはようと挨拶をする

「もう誰?…なんだー麻美かぁー」

「なんだーってなによぉ〜?あの幼馴染がよかったの???」

「それりゃもちろん」

「あはは、最低〜」

この子は中学の時に知り合った親友の麻美

私はこの彼女のサバサバした感じが大好きなんだ

恋愛相談も他の誰よりも熱心に聞いてくれる

「てか、暗いねぇ〜朝から」

「そんな朝からテンション高い人なんていないよ」

「はぁ〜?そんなのあんたじゃんかよ」

「で、どうしたの?」

「大河と離れて寂しい」

当たり前だろ。私がこんなにも暗いのは朝が眠い

せいでもなんでもない

大河と離れたことがどうしようもなく寂しい

「惚気はいいよ。それにゆずこの春休み告白しなかったんでしょ?」

「今日の朝も春休みの間もずーっと言ったよ!」

なのになのになのに

「無視されるんだよぉ〜泣」

「あちゃ〜これは他の男と違うわ」

そうだよ!大河は冷たいんだよとにかく!

私にでもね!

「まぁ元気出していこうね!」

「はーい」