だいすきなあなた


「見せろ」

無言の圧力とはこのことか。

アルバムを渡せと言わんばかりに片手を私の前に出す。

「…はい」

圧力に負け、アルバムを差し出す。

続きから開く龍太さんの手はやはり問題のページで止まってしまう。

「それは…」

龍太さんはしっかりと私の目を見てくるのに、私は目を合わせられなくて泳ぎまくり。

「なんだ」

ごめんなさい。本当のことを言います。

「四人で廊下に立たされた時の写真です」