耳に付くような音を立てて、講堂のドアが開いた。
そこから覗いたのは………
「あっ!愛羅ちゃんに梨々香ちゃんっ!やっほー!!」
「あ、亜子ちゃん………こんにちは」
演劇部の一年生、中谷亜子だった。
亜子は、二人に明るく挨拶をすると、ドアから顔を覗かせていた状態から完全に外に出てきて、ニッと笑ってみせた。
「逸樹センパイと弥生センパイ、待ちくたびれてるよ」
「え?」
逸樹センパイ____風間逸樹と、弥生センパイ____高橋弥生は、三年生は部活が自由で、残った先輩方が一人もいなかったことから二年生の演劇部部長と副部長である。
実は付き合っていたりするのだが、それははっきり宣言されていない為、部員の中でも暗黙の了解である。
そんな二人が待ちくたびれている………?
「あれ~…………?私何かやったかな………?」
「ん?あぁとえーっと、なーんかぶちぶちと『三月の春祭のときの話が』どうとかこうとか、ずーっと」
「うぅ~ん…………………あっ!!」
急に愛羅が大声を上げた。
ぎょっとして梨々香と亜子が目を向けると、愕然とした表情を分かりやすく浮かべている愛羅の姿が。
「____私っ、春祭のお話書いてないっ!」
そこから覗いたのは………
「あっ!愛羅ちゃんに梨々香ちゃんっ!やっほー!!」
「あ、亜子ちゃん………こんにちは」
演劇部の一年生、中谷亜子だった。
亜子は、二人に明るく挨拶をすると、ドアから顔を覗かせていた状態から完全に外に出てきて、ニッと笑ってみせた。
「逸樹センパイと弥生センパイ、待ちくたびれてるよ」
「え?」
逸樹センパイ____風間逸樹と、弥生センパイ____高橋弥生は、三年生は部活が自由で、残った先輩方が一人もいなかったことから二年生の演劇部部長と副部長である。
実は付き合っていたりするのだが、それははっきり宣言されていない為、部員の中でも暗黙の了解である。
そんな二人が待ちくたびれている………?
「あれ~…………?私何かやったかな………?」
「ん?あぁとえーっと、なーんかぶちぶちと『三月の春祭のときの話が』どうとかこうとか、ずーっと」
「うぅ~ん…………………あっ!!」
急に愛羅が大声を上げた。
ぎょっとして梨々香と亜子が目を向けると、愕然とした表情を分かりやすく浮かべている愛羅の姿が。
「____私っ、春祭のお話書いてないっ!」