正義が悪に負ける時



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故郷だけは温かった。


人間不信・・いや、女性不信に陥った僕を・・祖母は穏やかに迎え入れてくれた。


仏壇に手を合わせ、
母、そして祖父に謝った。


大学進学と共に故郷を離れる際、
元気に見送ってくれた祖父。


成人式を迎え、
その様子を見届けてくれた後、

役目を果たしたかのように天へ召された祖父。


一人残された祖母を想い、僕は大学を中退してこっちへ戻ってくる予定だった。


だけど祖母が“大丈夫、大丈夫”と背中を押してくれた。


だからこそ卒業まで頑張ってこれた。

その後も向こうで生活を続けた。


就職も、元妻との結婚も、
涙を流しながら喜んでくれた。