********************************************
故郷だけは温かった。
人間不信・・いや、女性不信に陥った僕を・・祖母は穏やかに迎え入れてくれた。
仏壇に手を合わせ、
母、そして祖父に謝った。
大学進学と共に故郷を離れる際、
元気に見送ってくれた祖父。
成人式を迎え、
その様子を見届けてくれた後、
役目を果たしたかのように天へ召された祖父。
一人残された祖母を想い、僕は大学を中退してこっちへ戻ってくる予定だった。
だけど祖母が“大丈夫、大丈夫”と背中を押してくれた。
だからこそ卒業まで頑張ってこれた。
その後も向こうで生活を続けた。
就職も、元妻との結婚も、
涙を流しながら喜んでくれた。



