正義が悪に負ける時



―――――― 


「この!!!大馬鹿者が!!!!!」


「・・ッ・・・・。」

「お父さんやめてください!!」


「クラスメイトを妊娠させただと!?

このたわけ者が!!!!

何を!!!!!
自分の立場をわきまえているのか!!!」



その日の夜、

僕は父さんに殴られ、蹴られ、意識がもうろうとする程の暴力を受けた。


母さんが必死に止めても、
父さんは僕への手を緩めてくれなかった。


「この・・!“滝川”の面汚しめが!!

学生の分際で・・!
ガキの分際で!!!!

親族一同に何と申し開きすればいいんだ!?この馬鹿者が!!!」



「お願い・・じまず・・父さん・・・。

ぼぐは・・マコの事が好ぎで・・好ぎで・・・だがら・・・

子供を産まざぜでぐだざい・・・。

マコと・・子供を育でだいでず・・。」



口の中は血で溢れていた。

上手く喋れなかったけど、
父さんに土下座をして必死にお願いした。


だけど次の瞬間、右足で蹴り飛ばされた感覚と共に僕は気を失った。