容姿端麗、成績優秀。
彼は、なんでも出来ちゃう女子が憧れる王子様。



いつも女子がくっついている。
そんな周りの女子達に私と同じ態度をとることは無いのだ。
かと言って、喜んでるようにも見えないけれど。



「次、移動教室だ。
とりあえず、話してみなよね。
それじゃ、私日直の仕事あるからお先に。」



お弁当をサッと片付けて項垂れる私を置いて席を去ってしまった。



話してみろって、どうやって話しかければいいの?



ちょうど、ご飯を食べ終えた宮崎くんが、席に戻ってきた。
チラリと盗み見るように宮崎くんを見たら、運悪く目が合った。



「なに?」



『い、や別に。
・・・なんでもない。』



「あっそ。」



女子が憧れる王子さま?




いや、どう考えてもコイツはイヤなヤツ。