さようならを終えた教室は、
昼休みの次くらいにうるさい。



「 マル日直? 」


ドアの近くで叫ぶ友達に日直を顔の高さまで持ち上げて見せれば残念そうな顔で手を振って去っていった。


このクラスになって早1年がたとうとしていた。

このクラスになって早々に着いたあだ名はマル。

丸岡だから、マル。


今じゃクラスの枠を超えて男女構わずだーれも私を下の名前で呼ぶ人はいなくなった。



なにより、キャラじゃないし。

名前負けしてるなーって、つくづく思うし。



授業担当者の枠を埋めようと、センセイの名前を1人ずつ思い出して、




「 なんだっけ… 」



5限目の先生が思い出せない。

なんだっけーと頭をひねっても思い出せなくて教室の前の掲示板にはられた時間割を見ようと立ち上がった。