妃乃「ニノ、紅茶嫌いじゃなかった?」

仁野「嫌いじゃない。大嫌いだ。
こんなくそ不味いものを
飲みたいと思う奴の神経が分からない。」

妃乃「じゃあ、何で飲んだの?
それ、私のなんだけど。」

仁野は空になった
ペットボトルを私の目の前に置いた。

仁野「好きな物がいつまでも
自分の手元にあるとは限らない。
突然現れた誰かに奪われる事は
何も珍しい事じゃない。
本当に大切なら、お前はこの
ペットボトルを
握り締めておくべきだった。」

そのペットボトルを離れた
ゴミ箱へ投げると
見事にその中へと吸い込まれていった。

仁野「いつまでも手元にあると
思ったら、大間違いだ。」

妃乃「私は間違ったんだね。」