香夜「ごめんなさい、キノくん。
私が余計な事を...香坂さんに言ったから。」

喜野「ううん。
水瀬ちゃんのせいじゃないよ。
むしろ、ありがとうって言いたいよ。」

香夜「ありがとう...?」

喜野「僕は、昔から物分りのいい振りを
する所があるから、そうやってヒノの事を
諦めようって思っても、気持ちを
伝えなかったら、ズルズルと
引きずっちゃってたと思うんだ。
だから、僕の気持ちをヒノに伝えてくれて
ありがとう。水瀬ちゃんのおかげで
僕も前を向いて歩いて行けるよ。」

水瀬さんは喜野の言葉を聞いて泣いていた。
優しい喜野の温かい言葉だから
水瀬さんが泣いちゃう気持ちも分かる。

喜野「ヒノもありがとう。」

妃乃「私はキノを傷付けたのに...
何で、ありがとうなの?」

喜野「僕の気持ちに向き合ってくれて
悩んでくれて、答えを出してくれて
ちゃんと僕の事を振ってくれてありがとう。
やっぱり、ヒノは優しいよ。」