仁野「何が違うんだよ?」
妃乃「だってナノとキノは兄弟だよ?」
仁野「兄弟だからこそなんじゃね?
同じ環境で育ったからこそ
相手の事をよく知ってるからこそ
余計、嫌な気持ちになる。
お前さ、今までずっとナノやキノや
俺が何の下心もなしにそばに
いたと思ってた訳?」
妃乃「...違うの?」
仁野「男女の友情なんて有り得ねぇ。
例え、幼馴染でも特別な感情がなきゃ
この歳までつるんでねぇよ。
お前は俺たちにとって特別な存在だ。」
妃乃「特別な存在って?」
仁野はあからさまに動揺すると
少し口篭る。
仁野「だから、お前は...あれだ。
妹みたいなもんだから
今まで俺たちはつるんでた。
でも、お前は今、幼馴染である前に
ナノの彼女なんだぞ。
ナノが不安に思ったって
何も不思議な事じゃないだろ?」
そっか、私は知らない内に
那野を傷付けてたんだ。



