仁野にも。...もちろん、那野にも。
だって、喜野が1番見て欲しい人は
私じゃない。この兄弟なんだから。
妃乃「何で、あんたもナノも
キノの事を見届けようとは思わないの?
中途半端に協力して、後はキノ次第って
そんなの無責任だよ!
キノがどんな気持ちで変わろうと
思ってるのかも知らないくせに
キノの事を侮辱しないでよ!」
ため息をついた仁野は私に問いかける。
仁野「お前、それナノにも言ったのか?」
妃乃「...似たような事は言ったよ。」
仁野「なるほどな。
だから、ナノが怒ってんのか。」
それは全然気付かなかった。
確かに昨日、溝は感じたけど
那野が怒ってるとは思わなかった。
じゃあ、今日先に学校へ
行ったのって私とはもう
登校したくないって事だったの?