那野「ニノだって、多分...
なりたい自分じゃないんだよ。
環境が人を作るってよく聞くけど
あの双子は見本みたいなもんだよ。」
2人の事を笑いながらも
那野は曇った表情を浮かべていた。
妃乃「ナノはどうなの?
なりたい自分になれてるの?」
那野「え?俺?」
妃乃「突然、弟が出来て
しかもそれが双子で、甘えたい時も
悲しい時もいっつも我慢して
お兄ちゃんにならざるを得なかったんじゃない?」
那野「どうかなー。そんなの覚えてないよ。
1つしか歳変わらないし。」
妃乃「ねぇ、ナノ。
私には甘えてもいいんだからね?
我慢しなくていいんだからね?
ナノは私のお兄ちゃんじゃなくて
彼氏なんだからね?」
那野「うん。肝に銘じとく。
さあ、そろそろ勉強するか。」
妃乃「うん。」



