新堂三兄弟のお姫様


2時限目の授業が終わると
仁野が教室へとやって来る。

クラスの女子達は黄色い悲鳴をあげ
仁野の周りに群がり始める。

仁野「邪魔なんだけど。」

生徒「ニノくん。良かったら
お話しませんか?」
生徒「いえ、私とお話して下さい!」

仁野「あんたら耳悪いの?
邪魔だっつってんだろ!」

私ならイラッとする仁野の
その態度でさえも周りの女子達は
素敵~とか言い始めるから
本当によく分からない。

私の後ろの喜野の机から
教科書を取り出した仁野は
辺りを見回す。