仁野「これでも一応、立ち位置は
分かってるつもりだから。」
仁野がこの高校に来たのは
私のためだった。
でも、やっぱり寂しかった。
これから先、仁野がいないのは。
だけど、言葉にはしなかった。
ここに那野がいるから。
仁野が最後に私のために
やってくれた事を無駄には
したくなかった。
那野「腹立たしいな。」
仁野「さっきの事か?事実だろ。
いつまでもウジウジしてんじゃねぇよ。」
那野「違う!その事はもういい!
お前の編入の話だ。
叶わないから逃げるくせに
正当な理由みたく言うな。
逃げた先に何がある?」



