でも、全然寂しくなかった。
休み時間になると上の階から
いつも那野が降りてきて
私と一緒にいてくれた。

その時に那野に言われた言葉が
ずっと忘れられない。

『本当にこのままでいいの?
戦ってみようとは思わない?
ちゃんと、ヒノの気持ちを聞いて貰おう。
怖がらなくても大丈夫。
俺がヒノを守るから。だから、ヒノ。
なりたい自分になろうよ。』

私がなりたい自分になれたのは
那野がいたおかげだからだ。
いつも那野は私を1番大切に
してくれてたのに、私は那野を
大切にする事が出来なかった。

喜野も仁野も那野も大切なんて
欲張りな事言っちゃダメだった。