生まれ変わり

さっきまであったはずのペンケースが無くなっている。机の中や周りを探してみても、ペンケースらしきものは見つからない。


「水希ちゃん、どうしたの?」


あたしの様子に気づいた大沢さんが、不思議そうな表情で声をかけてきた。


「ペンケースが無くなっちゃって...。さっきまであったのに」


「ええっ!大変じゃん。私も一緒に探すよ」


大沢さんはそう言うと、席から立って教室のあちこちを探し始めた。それに続いてあたしも教室のあちこちを探すことにした。


「無いなぁ...。水希ちゃん、見つかったぁー?!」


「こっちには無い。どうしよ...」


次の授業まであと5分。早く見つけないと授業に間に合わない。


「もう授業始まっちゃうなあ...早く見つけないと」


それから5分後。ちょうど授業開始のチャイムが鳴った。


あたしは大沢さんからシャーペンと消しゴムを借りて授業を受けている。


大沢さんは『はい!これ使っていいよっ!』と言って、あたしにシャーペンと消しゴムを貸してくれた。


『えっ、でも悪いよ...』


『何言ってんの!もう授業始まっちゃうでしょ?とりあえずこれ使って!私はまだ持ってるから大丈夫!』


『ごめん、カンナちゃん...。ありがとう!!』


『困った時はお互い様でしょ?大丈夫!』