「...ん」


もう起きなきゃいけないのかぁ。もうちょっと寝てたかったのに。


...仕方ないか。今からあの子と入れ替わんなきゃいけないんだもんね。あたしの役目はこれだしね。


それにしても、何で人って死のうとするのかなぁ。死んだら何にもいいことないじゃん。例えイジメに遭っていたとしても、イジメしてた奴のためなんかに死ぬなんて馬鹿らしいったらありゃしない。


なんて、死んだ子に言っても意味ないか。...別にこの子が負けたとは思ってないよ。勝ったとも思ってない。勝敗をつけるのが途中で終わっちゃっただけ。



今から少しだけこの身体を貸してあげる。それでこの勝負の結果を見せて。


でも、あたしの名前は変えないでね。七瀬ミキ、だよ。水希。