「へー、バイト決まったんだ。」
「うん、安藤くんのお陰で。」
次の日、昨日帰ったことへの謝罪と、バイトが決まった報告を優実にする。
優実はそれは良かったねと言ってくれた。
「これで夏休みは遊びに行けるじゃん。」
「って言っても、どこに行くとか全然決めてないよね。」
「じゃ、今決めよ。」
どこから取り出したのか、優実は紙とペンを私の机に置く。
そして前の席に座り、スケジュール張を開いた。
「まず、プールか海は外せないね。」
「でも私、水着着れな…」
「外せないね。」
「はい。」
やたら食い気味にプールか海は決定した。
「あ、そういえば花火大会があるね。」
「じゃあ花火大会も決定。」
「なんの相談?」
「俺らも混ぜろ~」
夏休みウハウハトーク中にやってきたのは、盛岡くんと瀬野くん。
「女子トークだから、男子禁制。」
それを厳しく線引きするのは須藤優実さん。
「えー、楽しそうだから混ぜてよ~」
盛岡くんは全く気にせずトークに乱入。
大分優実の扱いに慣れてきたようだ。
「あ、夏休みの予定?
へー、夏祭りとプールか~、楽しそう~」
ニコニコしながら盛岡くんが言う。
「俺もプール行きたい!」
「行けばいいじゃん。」
「え、一緒に行こうよ!」
「嫌だよ、水着なんて見せられない!」
優実に見せるのだって恥ずかしいのに、男子に見せるなんて冗談じゃない!
「俺もリア充になりたい!」
「考えがアホ丸出し。」
ギャーギャー騒ぐ瀬野くんは放っておいて、予定をたてる。


