「はい、これ」
バイトが終わり、昼からはお互い講義がなかったのでどこか出掛けようかとなったある日、真未は待ち合わせ場所にいた朝陽に包装されたプレゼントを渡した。
「これは?」
「いつもパン貰ってたから、そのお礼」
「ありがと、気にしなくてもいいのに」
「どういたしまして。
言ってたでしょ?私も朝陽と一緒で借りは返さないと気持ち悪いタイプだって」
そっか。と目を細めて笑う朝陽は嬉しそうで、真未はどこかくすぐったい気持ちになった。
開けていい?と聞かれたので、どうぞ。と答えると、朝陽は包装を解いて中身を取り出した。
「パスケース?」
「そう、朝陽は電車通学でしょ?使えるかな、と思って」
「丁度新しいの探してたんだ。
大事にする」
「うん、あとそれ……」
ごそごそと鞄を漁りその中から渡したパスケースと同じデザインの物を取り出すと、少し恥ずかしくなりながら口を開いた。
「実は、私とお揃い」
「……うわ、マジで?」
言いながら片手を口に当てて目を反らす朝陽に、どうしたの?と首を傾げると、朝陽は視線を暫くさ迷わせてから真未に戻した。
「普段クールな彼女に不意打ちで可愛いことされるとグッとくるというか……ちょっとキスしてもいい?」
「だ、ダメに決まってるでしょ!!」
こんな人が多い場所で!と言うと、人がいないところならいいんだ?とニヤリと笑われ、真未は今すぐ逃げ出したくなった。
バイトが終わり、昼からはお互い講義がなかったのでどこか出掛けようかとなったある日、真未は待ち合わせ場所にいた朝陽に包装されたプレゼントを渡した。
「これは?」
「いつもパン貰ってたから、そのお礼」
「ありがと、気にしなくてもいいのに」
「どういたしまして。
言ってたでしょ?私も朝陽と一緒で借りは返さないと気持ち悪いタイプだって」
そっか。と目を細めて笑う朝陽は嬉しそうで、真未はどこかくすぐったい気持ちになった。
開けていい?と聞かれたので、どうぞ。と答えると、朝陽は包装を解いて中身を取り出した。
「パスケース?」
「そう、朝陽は電車通学でしょ?使えるかな、と思って」
「丁度新しいの探してたんだ。
大事にする」
「うん、あとそれ……」
ごそごそと鞄を漁りその中から渡したパスケースと同じデザインの物を取り出すと、少し恥ずかしくなりながら口を開いた。
「実は、私とお揃い」
「……うわ、マジで?」
言いながら片手を口に当てて目を反らす朝陽に、どうしたの?と首を傾げると、朝陽は視線を暫くさ迷わせてから真未に戻した。
「普段クールな彼女に不意打ちで可愛いことされるとグッとくるというか……ちょっとキスしてもいい?」
「だ、ダメに決まってるでしょ!!」
こんな人が多い場所で!と言うと、人がいないところならいいんだ?とニヤリと笑われ、真未は今すぐ逃げ出したくなった。



