無自覚片思いの相手は策士な肉食系でした

「それじゃあ式場と日取りは決まったの?」

「はい、陽菜さんも是非来てくださいね」

絶対行く!堀原さんに伝えておかないと……。と陽菜はスマホを取り出して堀原に連絡し始めた。
リビングの一角では朝陽と勇人が子供と遊んでいて、たまにキャッキャッと機嫌よく笑っている声が聞こえ真未は微笑ましく思うと同時にまたもやもやっとしていた。

「どう?朝陽と一緒に暮らしてみて。
何か不都合なことない?」

陽菜に問いかけられた言葉に真未はキョトンとしていると、陽菜は苦笑しながらコーヒーを一口飲んだ。

「ほら、一緒に暮らし始めたらお互いいろいろ見えなかった部分も見えてくるでしょ?
朝陽のことで何か困ってることないかなって」

「困ってること……」

家の用事も分担してやってくれるし、料理も美味しい。
今のところ困ってることと言えば一つしか思い当たらなくて、真未は無意識にそれを口に出した。

「……朝陽のスキンシップが過激すぎます」

ガチャンッと音がして真未がそちらを見ると、カップをソーサーに落としたらしい陽菜が顔を真っ赤にして固まっていた。
幸いそう高くない位置で持っていたらしく、割れたり溢したりはしていないようだったので安心するが、固まったままの陽菜の様子に真未は自分が何を言ったのか自覚して慌ててしまった。