――――――――――――――――――――
穂香と付き合うことになったのは去年の夏。
高校に入学してすぐ、彼女に一目惚れした。
彼女とはクラスが離れていた。
いつも女子とつるんでいる為話す機会も無かった。
夏休みに入る直前、僕は玉砕覚悟で告白した。
彼女が驚いてフリーズしてしまい、沈黙が流れる。
やっぱりだめか……諦めかけたその時。
彼女は顔を赤らめゆっくりと『よろしくお願いします』と答えた。
その日初めて、僕は信じてもいない神様に心の底から感謝した。
映画館、ショッピングモール、遊園地、水族館、カラオケ。
夏休みに入って、僕と穂香は色んな場所でデートをした。
夏祭りもその思い出の一つだ。
振袖姿の彼女が可憐過ぎて動揺したことも。
ちぐはぐな会話で彼女を怒らせたことも。
宥めようと必死に考えて笑って許してもらえたことも。
その後たくさんの屋台を回ったことも、彼女の表情や仕草言葉……一つ残らず、全て覚えている。
なぜなら――僕は穂香そのものなのだから。
穂香と付き合うことになったのは去年の夏。
高校に入学してすぐ、彼女に一目惚れした。
彼女とはクラスが離れていた。
いつも女子とつるんでいる為話す機会も無かった。
夏休みに入る直前、僕は玉砕覚悟で告白した。
彼女が驚いてフリーズしてしまい、沈黙が流れる。
やっぱりだめか……諦めかけたその時。
彼女は顔を赤らめゆっくりと『よろしくお願いします』と答えた。
その日初めて、僕は信じてもいない神様に心の底から感謝した。
映画館、ショッピングモール、遊園地、水族館、カラオケ。
夏休みに入って、僕と穂香は色んな場所でデートをした。
夏祭りもその思い出の一つだ。
振袖姿の彼女が可憐過ぎて動揺したことも。
ちぐはぐな会話で彼女を怒らせたことも。
宥めようと必死に考えて笑って許してもらえたことも。
その後たくさんの屋台を回ったことも、彼女の表情や仕草言葉……一つ残らず、全て覚えている。
なぜなら――僕は穂香そのものなのだから。