沙羅は、土御門の屋敷の前に着いた。



「どす黒い・・・邪気か?」


だが、沙羅はあの時のまま。




「おっと、それよりも・・・」



沙羅は屋敷内に入り・・・秋冷の部屋へ向かった。



場所は特定してないのに・・・



だが・・・秋冷の部屋に入ると・・・悠里が倒れていた。



「・・・沙・・・羅・・・?」


沙羅は悠里の頬を弱く叩くと、目をうすっら開ける悠里。



「何があったの?」



「・・・・・・・」



沙羅は悠里に聞くが・・・悠里は再び・・・眠りについた。




手掛かりナシかぁ・・・と呟きながら、辺りを見渡す沙羅。



「屋敷内の・・・霊力の無い人は気絶。分家の奴らも気絶。
紅燐、大輝クン達は消えた。秋冷は・・・?」




沙羅は風の精霊から情報を聞くが、秋冷の情報だけ無かった。



―根元は、屋敷全体か?それとも・・・否、負の気配が強い。



沙羅は舌打ちをして、一回屋敷から離れた。



「さぁて・・・何があったのかしらねぇ・・・」


沙羅は、屋敷の上空を居るモノを見た。



サルの顔、タヌキの胴体、トラの手足を持ち、尾はヘビで出来ているモノ。



鵺―ヌエ―だ。