沙羅が・・・目を覚まして初めに見たものは・・・木で作られた天井。


沙羅が上半身を起こすと、傷口には包帯が巻いてあった。


「・・・屋敷?久遠でもないし・・・土御門でもない・・・」



すると、この部屋の障子が開いた。



「あら。起きたのね?気分はどう?」



美人な女性と男前な男性が入って来た。


懐かし・・・そんなカンジがした。


そんな訳無い・・・だって・・・            


「・・・母様・・・父様?」


女性と男性はニッコリ笑うと


「沙羅だろう?大きくなったな」


男性は、沙羅に言った。


「ッ・・・父様」


「沙羅って、直人にそっくりになったね」


女性は男性と沙羅を見比べて笑う。


「・・・母様・・・」


すると、男性が
 

           
「悪かったな、お前を一人にして・・・」


女性が


「兄様に会ったでしょ?」

沙羅は頷く。


「会いましたよ。母様、父様、真実を・・・教えてください」


沙羅は真っ直ぐ前を見て言った。


女性はニッコリと微笑んで頷いた。


「話すときも来たわね~ 沙羅は大きくなったし」


そして、話が始まった。