†戦慄の交響曲†

「何で誤るの?」


「ごめんなさい。 ごめんなさい。

ごめんなさい。 ごめんなさい。

ごめんなさい。 ごめんなさい。

ごめんなさい。 ごめんなさい。

ごめんなさい。 ごめんなさい。

ごめんなさい。 ごめんなさい!!!」



話に成らなかった。



「人の心って・・・本当に脆いものね」


沙羅は、部屋を出て行こうとした。



「お前って・・・親友を見捨てるヤツだったんだな。
この子が壊れるのが良く分かった・・・
土御門に戻ってくるな。
この子は俺らが何とかする」


紅燐が沙羅を睨みながら言う。


秋冷も沙羅を睨む。


ただ、幸也だけが、沙羅を睨まずに哀れんだ目で見ていた。



黙って、部屋を出た沙羅は・・・走って屋敷を出た。


「親に捨てられた理由が分かるのも・・・イヤだな~」


沙羅は、呟きながら・・・笑った。


雨が降る。


沙羅は空を眺めた。


雨が沙羅をぬらす。


沙羅が泣いているのか・・・


雨が降っているからなのか・・・


分かるのは・・・沙羅だけだろう。


「っしかし・・・辛いな~ハハハ・・・
元々、私がいけなかったのかなぁ?」


沙羅は笑った。


悲しみに満ちた笑みで。