「七夕好きって、生徒会長と一緒だね」

「生徒会長?」

「ああ、今日の放課後会ってもらう予定」



楽しみにしてなよ、と笑った先生を横目に、もう一度ポスターに視線を移す。


天の川を挟んで手を伸ばしている織姫と彦星。
届きそうで届かない、近そうで遠いその距離に、私までもどかしく感じて胸に変なモヤっとしたものが浮かぶ。


儚げに微笑う織姫も、苦しそうに微笑む彦星も、その結ばれてはいけない運命を悟っているようだった。




「行こうか、みんな待ってる」

「はい」