ホームルームが開始されるチャイムが鳴り、教室に案内される道のりで(と言っても廊下を歩くだけだけど)、


ある1枚のポスターが目に止まった。




「織姫と彦星…」

「どうしたの?」

「あ、いえ。七夕、好きなので」

「そうなの?(笑)」



なぜかわからないけど、物心つく前から私は七夕になるとやたらと空を見たがったらしい。

それは今も変わらず、七夕の夜、空に星が浮かぶと反射的にそれを見てしまう。


織姫と彦星の存在を、どうしてか根拠もないのに信じている。


占いや手相なんかは信じなければ興味もないのに。