「え、なに?」
「たぶん会長だよっ」
「会長って…」
彦名先輩のこと、だよね?
でも生徒会長が来たくらいでこんなに歓声が上がるものなのだろうか。
前の高校ではありえない光景に、呆気にとられていた。
「あ、いたいた。姫川さん!」
会長が私に手を振った瞬間、
その場にいた女子全員の視線が私に向けられる。
__視線、怖いんですけど。
「おはようございます」
「おはよう。今日の昼休み生徒会室これる?」
「あ、はい。」
「急でごめんね、待ってるね」
私と先輩が話している間、ずっと周りはザワザワしてるし女子はみんな怖い顔でこっち見てくるし。
先輩がきびすを返したら、また目をハートにしてキャーキャーと騒ぎ始めた。

