桜の木の下で

午後になると、慌ただしかった。

会議室の準備は整えた。
あとは、自分の仕事をするだけ。

私は事務処理を始めた。

「葉月ちゃん、コーヒーでも飲まない?」
「そうですね。行きましょう」

佐藤先輩も今日は忙しかった。
仕事を淡々とこなすところはカッコイイ。
いつものテンションと違って、クールだ。

「今日は、けっこうハードだね」
「そうですね」

私達は自動販売機に向かった。

「そろそろ会議も終わる時間かしら?」
「今3時ですから、そろそろじゃないですか?」
「この後、葉月ちゃん会議室の片づけが
あるんでしょ?」
「はい。でもそんなに時間はかからないですよ」
「無理しないでね。大変なら手伝うから」

優しくニコッと笑う佐藤先輩。
本当に完璧な人だ。