桜の木の下で

菅田さんと2人きりになった。

「すいません。私、1人で帰れるから大丈夫ですよ」

笑って菅田さんを見上げた。
ドキッとして、慌てて下を向いた。

鼓動が激しくなるのを気づかれないように。
自分を落ち着かせた。

「ちゃんと、送っていくから……」
「……でも」
「……行くぞ。家はこっちでいいのか?」
「あっ、は、はい」

慌てて答えた。

「ははっ、慌て過ぎだから」

思いっきり笑ったわけではないけど、
少し笑ってくれた。

キュンとしてしまった。
可愛すぎる。