桜の木の下で

佐藤先輩と飲んでよかった。
誰かに話してどうこうなる問題じゃないけど、
少しは前向きになれた気がする。

今度、あの人と会うことができた時、
自分に自信を持ちたいから。

私、葉月 陽夏 (はづき ひな)は、明るいだけが取り柄な女だ。見た目は、平凡。身長も160cm。目立つタイプではなかった。話をすると、人懐っこいとよく言われる。

「やっぱり大人の女性にならないとなぁ」
「葉月ちゃんは今のままで充分よ」

佐藤先輩は、酔っ払ってるのか、ちゃん付けになってる。それが可愛らしい。

「全然、駄目です」
「私、葉月ちゃんの笑った顔好きよ」

ドキッとした。
女の私でも綺麗って思うんだから、男性がみたら一瞬で惚れる。

「佐藤先輩、彼氏以外の男性にその顔見せたらダメですよ」
「……えっ、何のこと?」
「可愛すぎ……」
「もう、葉月ちゃんたら」

赤くなって照れてる。
やっぱり可愛い。