桜の木の下で

「それで、このままじゃ嫌だから
告白したんだ……」
「怖くなかったんですか?
今までの関係が崩れちゃうことに……」
「怖かったよ。振られて、
友達の関係にも
戻れなくなっちゃうんじゃないかって」

佐藤先輩は、ビールを飲んだ。

「でも、紀輝の隣に他の女性がいるのが
嫌だったの。隣にいるのは私がよかった。
だから告白したの」
「彼氏さんのこと本当に好きなんですね」
「……うん、大好き」

佐藤先輩が羨ましいと思った。

素直に堂々と好きって言えるなんて凄い。