「大ちゃん、ほしいの決まった」


「なに?」


今日は10月14日。

誕生日は明日だから物によったら買いに行けるか少し不安だ。


「たくさん考えたんだけど、わたしチョコバナナプリンでいい」


そう思っていたのに、舞がいった言葉はあまりにも意外だった。


「え?そんなんでいいの?そんなの誕生日じゃなくてもあげるのに」


「ううん、いいの。それがいい」


「わかった」


舞がそれでいいというならいい。

これが彼女だったらネックレスとか指輪とかそういうものをあげたかった気もするけれど、きっと舞はそれをもらっても変に気を遣いそうだから。


「じゃあ、明日買ってくるな」


「うん、ありがとう。たのしみにしてるね」