「そうよね。あの子は優しい子だったから。きっと今もどこかでわたしたちのこと見守っててくれてるわよね」 「はい。俺はそう信じてます」 「大輔くん、今日は本当にきてくれてありがとね」 「いえ、また遊びに来ます」 「まってるわね」 おばさんが元気そうでよかった。 俺はこの半年間がなかったらきっとずっと落ちこぼれたままだったのに、まわりはとっくに前を向いて生きていた。