二人で縁側でゆったりまったりお茶を啜っていた。




「ねぇ、あなた?」




「なんだ。」




「あのね、


私生まれ変わっても、


この人生がいいわ。」




「わしは二度はやらん。」




「ふふっ


あなたは意地っ張りね。


本当は私ともっと、


一緒にいたいんでしょ?」




「ふん。」




「もう、





じゃあ私時間なので、


佐々木さん家に行ってきますからね。」




お婆さんが立ち上がる。




「ん。」




それに合わせてか、

空になった湯呑みをお婆さんに差し出す。




「たくもう。」




お婆さんは湯呑みを受け取り、

台所に行こうとした。




「…婆さん。」



ギリギリ聞こえる声で呼び止める。



「…わしは、


ずっと片思いは嫌じゃ。


もし生まれ変わるなら、


婆さんが最初に、


わしのことを好きになれ。」




「あなた…、


ふふっ。」




「な、なにがおかしい。」




「だってあなた、


気づいてなかったのでしょう?」




「だからなにがだ。」




「小学校の時のクラスメイトは、


みんな知っていましたよ?」




「どういうことだ、


早く言え。」




「私の初恋、







あなたなのよ?」









おじいさんの顔が赤くなったのは、

言うまでもない。