翌日、私は舟木先生の元へ質問に行った。
「舟木先生ー、これわかんないですー」
「山本か。最近顔見なくても声でわかるわ。」
「え、そうなんですか⁉︎」
「山本は毎日質問来てくれるから。山本はもう声だけでわかる。」
「じゃあ明日声変えてきます」
「なんだそれ笑」

声だけでわかるとかもう理性が飛んで行きそうだった。先生、私苦しいんです。先生のことが好きって認識するたび、これは叶わない恋だからって自分に言い聞かせてるんです。
先生には、奥さんもお子さんもいて。
恋愛対象にしちゃいけないってこと、想いを伝えちゃ迷惑だってこと、いっぱいいっぱい我慢しなきゃいけない恋。
だけど先生はそんなこと知らなくて。私の胸が先生の言葉で一回一回ギューってなるのも知らないで話しかけてくるから。もう限界だよ。
もし私がこのまま限界を迎えて爆発したら、先生は助けてくれますか?私の想いを聞いてくれますか?

「山本、生きてる?」
「ふぇ⁉︎はい!はい!!生きてます、!」
「遠く見て切なそうな顔してたから、どうしたんだろうって」
「あー、なんでもないです!」
「困ったことあるならすぐ言えよ?」
「、、、はい。」

先生、だから、その困ったことが先生なんです。