先生が好きと気付いてから、私は少しでも先生の視界に入りたくて、少しでも先生のお気に入りの生徒になりたくて。物理化学は人一倍頑張った。
中2の1学期の中間試験前。私はどうしても物理化学で良い点数をとりたかったため、毎日夜遅くまで勉強し毎日ほぼ徹夜、という日々が続いていた。

ある日、友達と走り回っていると寝不足で身体が限界を迎えたのかめまいがしてそのまま足首を思いっきり捻り派手に転んでしまった。

我にかえったときにはもう痛みで立つこともままならず、友達に連れられて保健室へ行った。

保健室の先生に放課後に病院に行くように言われ、睡眠もしっかりとるよう注意された。
でも、どうしても良い点数をとって舟木先生のお気に入りの生徒になりたかった。もうどうしたらいいのかわからなくなり、足首の痛みも感じないほどだった。


放課後病院に行くと、3週間は松葉杖生活だと病院の先生から告げられた。1週間後は運動会だった。里菜とまたリレーに出る予定だったのに。仕方なく、補欠の人に代わってもらうことになった。